【デザイン制作秘話】<br>トマトの新しいブランド(コンセプト編)

【デザイン制作秘話】
トマトの新しいブランド(コンセプト編)

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「子供たちにまた食べたいと言ってもらえるようなブランドにしたい!」
ご縁があり、兵庫県北部の農機具製造企業が生産したトマトのブランディングをお手伝いさせていただきました。
製造業がトマト栽培?なんて思ってしまうかもしれませんが、サンプルで作ったトマトを食べさせていただいてその考えが一気に無くなりました。今まで食べたことの無いような甘さ。しかも皮が薄くて食べやすい!
そこから話し合いを重ね、特殊なフィルムを使った農法(アイメック農法※)での栽培であること、まずは地元に貢献がしたいことなど諸々お聞きし、ブランドコンセプトとネーミングをご提案しました。

※アイメック農法とは
無数のナノサイズの穴があいた特殊なフィルムを使った栽培方法。そのフィルムにより細菌やウィルスなどは通さず、水と養分のみを通すため安全でおいしいトマトを作ることができる。

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トマトの消費率や商品の特徴(甘さや食べやすさ)を元に、ターゲットとして設定した「日々の食事、生活、子育てに自分なりのこだわりを持ち、家族のことを食事面で支える主婦」(実際には名前から年齢、家族構成や行動範囲まで詳しくターゲットを設定)が、毎日の食卓の彩りになるとともに安心して食卓に出せるトマト(価格的にも安く、子供も好きになれるような甘さや食べやすさ、そして栄養素)を作り続けるとの思いからブランドコンセプトを、「日々の食卓においしさの“安心”と“彩り”を」に。
ネーミングは、他社との差別化も狙い「甘えん坊の赤オニくん」に決定。
ネーミングの通り、赤オニのキャラクターを作成し、パッケージやHPなどで発信していくことになりました。
製造業が一からトマトを作り、売るとなると実際に買ってくれる人がいるのかという当然の不安の中、地元の道の駅で試食販売させてもらえることに。フタを空けてみると持って行った300個の商品は2時間もしないうちに完売!その盛況ぶりにこっちが戸惑いました。

 

もちろん、商品力があってのことですが、お客さまはちゃんと味をみて買ってくれていることがわかりました。デザインができることは、商品としての見た目を整えるというのもありますが、関わったいろいろな人の向いている方向を同じにするということ、そして、モチベーションを上げてもらえる役割もあるのだと改めて感じました。
どこかで見かけたときはぜひ、食べてみてください。

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