vol.5 落語のススメ/桂雀太
5回目のTALK BARは、落語家の桂雀太さんをゲストに迎えました。前回ゲストの今井洋之さんとは2人でネットラジオを放送されたりと、現在進行形でご一緒に仕事をされている仲なのだそうです。 まさか落語家さんをお招きすることになるとは…!ゲストさんが予測不能につながっていくのが、この取り組みの面白みのひとつですね。 今回は「実際に見てもらった方がわかりやすいし、入りやすいだろう」 会場であるカレントの小さな一画で十数人で聴く落語は、話し手や隣席の人との近い距離も相まって、日本芸能として少し堅いイメージのある落語がより身近に感じられました。 落語が終わり、雀太さんを中心に輪になってトークに移ります。 それまで落語に全く興味が無かった雀太さんが、この世界に入ったきっかけは、何と無しに観に行った、家の近所で行われた落語の口演だったのだそう。その後、そのとき口演していた落語家・桂雀三郎氏に直談判し、「雀太」の名前で弟子にしてもらう運びとなりました。 「枝雀さんの落語にちょっと似てますよね?」という声。 その場で聞いている落語が何代にも渡って受け継がれ、その度に当時の人の苦悩や工夫によって変化を重ねてきたものだと思うと、実に奥深い世界だと感じられました。 事前に参加者の皆さんにお聞きしていた質問にゲストが答えるQ&Aコーナーで、「将来の夢は?」という質問に「落語家はやっぱり楽しい!将来の夢は特に無く、ただただ和やかに嫌になること無くいつまでも落語をやっていたい」と話された雀太さん。 突如、運命的に出会った落語家の世界を仕事の場にし、しみじみと語るその言葉に、雀太さんの「職業」の枠を越えた落語への愛情が見えた気がしました。 その愛情や熱さが多くの観客を魅了するひとつなのかもしれません。
以上、イベントレポートでした!
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